この記事の目次
中学校
ノクツドウライオウ:靴ノ往来堂
佐藤まどか 著
あすなろ書房
ISBN 978-4751531389
高いビルの間にちょこんとはさまっている小さなレンガ造り店は、築100年のオーダーメイド靴店、靴職人の祖父が営む「往来堂」だ。
修行していた兄が出ていってしまい、家業を継ぐべきか悩む夏希。
「まさか自分の人生が、たった一足の靴で変わるとは思いませんでした……」という客の言葉に影響を受けながら、自身の進路を考える。
希望のひとしずく
キース・カラブレーゼ 著
代田亜香子 訳
理論社
ISBN 978-4652205679
オハイオ州の小さな町には、願いを叶えてくれるという井戸がある。アーネストら三人の中学生が、この井戸を見つけた。そして、クラスメイトや町の人たちのさまざまな願いごとを知る。
アーネストの亡くなったおじいちゃんが屋根裏部屋に保存していたものたちが、不思議な縁でいろんな人の手にわたり、奇跡的にその願いがかなっていく。
いろんな悩みをかかえる人々が、ちょっとしたやさしさで救われていく、希望と愛の物語。
アフリカで、バッグの会社はじめました:寄り道多め仲本千津の進んできた道
江口絵理 著
さ・え・ら書房
ISBN 978-4378015637
アフリカの貧困問題を解決し、女性を勇気づけ、輝かせたい――迷い、遠回りしながら、自分の信じる道を歩んできた仲本千津さんの “進路決定”ドキュメンタリー。
子どものころから「人の命を救う仕事をしたい」と思っていた千津さんは、医師になりたいという夢をもっていたが、夢を諦め、何度も将来の夢は変わる。
最後に書かれている「いつもの毎日の中で、ごく些細なことを『自分で』決めることから」は、「自分の価値観を大切にして、自分らしく生きればいいんだ」というメッセージだ。
高等学校
宙わたる教室
伊与原 新 著
文藝春秋
ISBN 978-4163917658
定時制高校に集った、さまざまな事情を抱えた生徒たち。彼らは「科学部」を結成し、「火星のクレーター」を再現する実験を始めた。
大阪府立春日丘高校定時制・大手前高校定時制・今宮工科高校定時制の科学部をモデルにした青春小説(「本の話」文藝春秋)。
研究発表をするにもステータス『どこの』大学・学校を気にする日本。 それでも内容をちゃんと評価してくれる人はいる。「言い訳せずに素直に頑張ろう」と前向きな気持ちにさせてくれる本。
優等生サバイバル:青春を生き抜く13の法則
ファン・ヨンミ 作
キム・イネ 訳
評論社
ISBN 978-4566024793
進学校に入学した韓国の高校生・ジュノ。トップで入学したけど、テストのたびに点数は悪くなるばかり。不安でたまらない。
親友のゴヌと一緒に入ったサークルでユビンとボヌ先輩と出会ったことで、自分の道が見えてくる…。自分だけじゃ辿り着けなかった成長。ジュノは、将来の準備期間だけではない「今を生きる」法則を見つけていく。
韓国の受験競争は過熱し過酷。学校が始まる前に塾で早朝授業を受け、夜には学校の廊下で自習するという。国は違えど、共感を覚える受験生はいるだろう。
私の職場はサバンナです!
太田ゆか 著
河出書房新社
ISBN 978-4309617510
大好きな動物を守りたい――南アフリカ政府公認・唯一の日本人女性サファリガイドが伝えたい知られざるサバンナの動物たちの生態、環境保護の最前線、人と自然が共生するために大切なこと。
環境保護と地域の経済成長、貧困の問題、地域住民との共存。野生動物保護が直面する問題は山積みである。日本では、北海道のヒグマ、すでに絶滅したニホンオオカミ。これらに着目するとタイムリーな読書感想文が書けそうだ。