読書感想文の書き方　例文と手引き

本記事では、読書感想文の効果的な書き出しと文章構成について詳しく解説します。読書感想文の書き出しが決まらないから、なかなか書けない・・・。などと悩んでいませんか。書き出しが決まらないから書けないのではありません。書くことが決まっていないから書けないのです。まずは結論を決めましょう。結論を明確にすると、そこに至るまでの文章を組み立てられるようになり、効果的な書き出しで文章を演出することができます。

読書感想文は書き出しより結論を先に決めよう

読書感想文の書き方のコツは、先に結論を決めることです。自分自身は結論で何を主張したいのか、ここを最初に明確にすることです。これは、読書感想文に限ったことではありません。小論文でも、社会人が文を書くときでも、結論は何を書きたいのか、を最初に決めるのです。

結論を決めてから、効果的な書き出しを考えましょう。

読書感想文の書き出し５選

• 過去に読んだ本
• セリフの引用
• 問いかけ
• 拒絶感の強い語句
• 感情を抑えられなかった告白

過去に読んだ本

今回、この本を読むのは、3度目です。初めて読んだのは、〇〇。

何度か読んだ時の具体的な経験を引き出すことで、あなたの読書歴を示し、読者に深みを提供します。過去に読んで難しかった、読む年齢によって捉え方が変わった本などに有効です。哲学に触れたもの、生き方について書かれた本、愛について書かれた本など、過去に読んだときに感じたこと、挫折した理由などに触れると、読者（主に先生や審査員）にあなたの成長を感じさせることができます。

セリフの引用

「〇〇」　（〇〇は本文中のセリフの引用）

読書感想文に直接的な関連性と生き生きとしたリアリティをもたらします。夏目漱石『こころ』であれば、「精神的に向上心のな者は馬鹿だ」などは有名な箇所です。

問いかけ

〇〇って何だろう。

冒頭で〇〇って何だろうと問いかけることで、読者の興味を引き、探究心を刺激します。読者があなたと一緒に答えを探求することを狙います。どの本にも使いやすく、汎用性が高い書き出しです。

例えば、”哲学って何だろう。”　西研『しあわせの哲学』は、NHK出版が「学びのきほん」と銘打ってシリーズ化している教養書の一つです。読みやすく哲学の入門書としてオススメの一冊です。

拒絶感の強い語句

私は〇〇なんていらない。

強い拒絶の言葉を使うことで、強烈なインパクトを狙うものです。あなたの立場や視点をはっきりさせ、読書感想文に力強さを与えます。

例えば、”私は愛なんていらない。不確かで、不誠実な、そんな愛なんていらない。”　村上春樹『ノルウェイの森』で、喪失感について論ずるための最初の一手として。

感情を抑えられなかった告白

夜更けに静かに本を読んでいた私は、ふと、泣いていることに気づきました。

あなたの込み上げる感情を語る表現は、読者の深い共感を誘い、どのような本であったのか興味を引き出すことを狙えます。梨木香歩『西の魔女が死んだ』のような、「大切な人を失って初めて何かに気づく」ような物語では効果的です。

読書感想文の書き出しと全体の構成

読書感想文を書く上でのコツは、「先に結論」を決めることです。結論を決めたら、次に何を決めるか。それにはいくつかの選択肢がありますが、ここでは「結論の次に書き出しを決める」場合について述べます。

書き出しは、結論と相性の良いものを考えます。全体の構成は、４段構成が書きやすいでしょう。つまり、「書き出し＋序論」「本論その１」「本論その２」「結論」という具体的な構成を考えることになります。

書き方の手順は、まず「書き出し」から結論に向けて、各段落の展開を決めます。次に、各段落のテーマに沿って、書く内容を語群でまとめる。最後に、段落に展開に従って、語群を拾いながら文章にしていきます。このようにすると、あなたの読書感想文は、キラッと光るセンスある書き出しと一貫性をもった展開を持つことになります。