テンプレート

読書感想文の書き方_文庫表紙

小学生・中学生のための読書感想文テンプレート5選

今回は、読書感想文の書き方に悩む小学生・中学生のために、ここでは5つのテンプレートを紹介します。小学生・中学生の保護者の方も教え方の参考になるものと思います。

作文にはちょっとしたコツがあります。学校では、「自由に書いてごらん」などと言われるから、「何書いていいか、わかんないよ」となってしまいます。それもそのはず。コツを知らないままで、「自由に」と言われても・・・。自転車に乗ったこともないのに「自由に走り回ってごらん」と言われるのと同じなわけです。

「型」に当てはめるのが一番簡単。もちろん「起承転結」や「序破急」くらい知ってるよ、などと言われそうですが、選んで当てはめるだけならば、起承転結を組み立てるよりも易しいでしょう。

読書感想文5つのテンプレート

  1. 基本型
  2. キャラクターアプローチ型
  3. テーマ分析型
  4. 情景描写アプローチ型
  5. 言語表現アプローチ型

基本型

基本的なテンプレートです。読んだ本のタイトルと著者を書き、あらすじ(またはあらすじの一部分)を簡潔に書きます。次に、本を読んで感じたことや変わったこと、そして学んだことを書きます。最後に、全体の感想をまとめましょう。

  1. 本の紹介:読んだ本のタイトルと著者、本の大まかな内容を簡潔にまとめます。この段階では詳細な解説は避けて、概要のみを記載します。
  2. 感想と理由:自分が本を読んでどう感じたか、それによってどう変わったかを書きます。具体的に感じたこと、考えたことを述べることが重要です。「見たもの」「聞いた音」「味」など、体で感じたものは、具体的に書きましょう。
  3. 学んだこと:本から得た教訓や新しい知識、気づきなどを書きます。「どんな」を詳しく書くのがポイントです。
  4. 結び:全体の感想を一言でまとめて終わりにします。

キャラクターアプローチ型

このテンプレートでは、物語のキャラクターに焦点を当てます。主要キャラクターの紹介や、そのキャラクターがやり遂げたこと、性格や、癖などに注目するのも面白いアプローチです。そして、キャラクターから学んだことや、自身の成長と重ね合わせると書きやすいでしょう。最後には、「次は」「将来は」などとすると、全体の感想をまとめま安くなるはずです。

  1. 主要キャラクターの紹介:本の主要キャラクターを紹介し、その特徴や重要性を描きます。途中で、本のタイトルと著者に触れます。
  2. キャラクターへの感想:特定のキャラクターについての感想を書きます。そのキャラクターが物語の中でどのように行動し、どのように感じ、それが自分に何を感じさせたかを述べます。
  3. 自分が学んだこと:キャラクターから学んだことや、自分が成長できたと感じる点を述べます。自分との共通点や、僕だったら、私だったら・・・と考えてみると、話の展開が広がることでしょう。
  4. 結び:全体のまとめをします。物語の結末を変えてしまって、「私なら〇〇にしただろう」とまとめるのもユニークで面白いかもしれません。

テーマ分析型

本のテーマやメッセージに注目します。まず、本全体のお話、どんなことが書かれているのかを紹介し、その後で物語が大事にしていること(テーマ)について説明します。そして、テーマに対する感想とその理由、テーマから学んだことや新たなものの見方を書きます。最後には、「自分の考えたこと」「人に伝えたいこと」を全体の感想としてまとめます。

  1. あらすじ:本の内容を簡潔にまとめます。タイトルと著者についても、ここで書きます。
  2. テーマの説明:本のテーマやメッセージについて説明します。物語なら情景や、お話の1シーンを説明するのも良いでしょう。説明文なら、書かれているテーマを「読んだ人が理解できるように」説明することが大切です。
  3. テーマへの感想と理由:そのテーマについてどう感じたか、その理由を書きます。物語なら、登場人物の気持ちに触れたり、説明文なら、今目の前にある世の中との関わりについて述べると良いでしょう。
  4. 自分が学んだこと:そのテーマから学んだことや、新しい視点を得られたかを書きます。

情景描写アプローチ型

このテンプレートは、作中の情景描写に焦点を当てたものです。印象に残った場面や情景を紹介し、その情景がどのように自分の心に響いたかを述べます。そして、そこから学んだことや新しい視点を書きます。最後に「自分の考え」をまとめます。

  1. 描写の紹介:本の中から特に印象に残った場面や情景を紹介します。「見えるように」「聞こえるように」表現すると良いでしょう。
  2. 描写への感想:その描写についてどう感じたか、それがどのようにあなたの心に響いたかを述べます。初学校低学年ならば、具体的に体で感じるように表現すると好まれます。小学校高学年からは、抽象的な概念を理解していると思われると評価が高くなる傾向があります。
  3. 自分が学んだこと:その描写から学んだこと、新しい視点や感情を得られたかを述べます。「具体的に」「抽象的に」を上手に使い分けましょう。
  4. 結び:全体の感想として、「自分の考えを」伝えます。

言語表現アプローチ型

最後のテンプレートは、本の言語表現に焦点を当てています。特に印象に残った文体や表現を紹介し、その表現がどのように自分の心に響いたかを述べます。その表現から学んだことや新しい視点を書きます。文学作品を読んだときには使いやすいでしょう。文体や表現に特徴のある本がオススメです。有名なものに夏目漱石「坊ちゃん」などがあります。最後には全体の感想をまとめますが、文の表現からアプローチしているだけに、まとめの「感想」や「自分の意見」はしっかり考えてから書きましょう。そうしないと、最後がまとまらなくて困ってしまうことも・・・。

  1. 言語表現の紹介:本の中から特に印象に残った文体や言語表現を紹介します。タイトルと著者について、深掘りしても面白いかもしれません。
  2. 言語表現への感想:その文体や言語表現についてどう感じたか、それがどのようにあなたの心に響いたかを述べます。抽象的なお話になりがちなので、読者にわかりやすいよう具体的な表現で書くことを心がけると良いでしょう。
  3. 自分が学んだこと:その言語表現から学んだこと、新しい視点や感情を得られたかを述べます。「抽象的な」考えを、より「具体的に」伝えようとすると評価が得られるでしょう。
  4. 結び:まとめの「感想」や「自分の意見」は、先にしっかり考えてから書きましょう。

ひとことアドバイス

型に当てはめるのは、少し乱暴な気もするでしょうが、まずは慣れること。小学生・中学生のみなさんは、「何を書けばいいかがわからない」「どのように書けばいいかがわからない」という問題を解決することが最初の一手です。読書感想文は、コツさえ掴めれば、自分で応用が効くようになるものです。

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